こんにちは、サンタです。

 私は心療内科でうつ病と診断されてから、約16年が経ちました。


 日々の生活の中、うつ症状の増悪と寛解を繰り返し、誤魔化しながらこの年まで生きてきました。
 そして、ここ2年ほどは大きな増悪もなく、安定して過ごせていました。

 しかし、ふとしたきっかけで安定していた気持ちが大きく傾きそうになることも多く、安定はしているものの細いロープの上をおそるおそる歩きながら生きている感覚です。

 最近、うつ病は治るのか?自分は本当にうつ病なのか?などについて考えています。

 今回の記事では、最近考えたり調べたことなどについて書いてみたいと思います。

 よろしくお願いします。

お辞儀をするウサギのイラスト

そもそもうつ病とは?

うつ気分に悩まされている男性

  厚労省によると、うつ病は、気分障害の一つだそうです。

 うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態で、気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があるそうです。

又、

 原因と思われる問題を解決しても気分が回復しないこともある。
 うつ状態では、物事の捉え方が否定的になり自分がダメな人間だと感じてしまうこともある。
 普段なら乗り越えられる問題も、実際よりもつらく感じてしまうという悪循環が起きる。

 とのことでした。

 うつ病には様々なサインがあり


※身体に現れるサイン

  • 食欲や性欲がない
  • 眠れない、または過度に寝てしまう
  • 身体がダルイ・疲れやすい
  • めまい

※周囲の人にもわかるうつ病のサイン

  • 表情が暗く、自分を責めてばかりいる
  • 涙もろくなる
  • 反応が遅い
  • 飲酒量が増える

 などだそうです。

 こうして改めて確認していると、自分自身に心当たりがあったり当てはまる症状やサインをよく見かけました。

うつ病は治るのか?

周囲の声を疑う男性のイラスト

 では、うつ病は治る病気なのでしょうか?
 私自身はカウンセリングや薬物療法を続けているうちに16年もの月日が流れてしまいました。

 このまま一生治療を続けなければいけないのかと、よく不安に襲われます。

 調べたところ、そもそもうつ病の症状がよくなって普通の生活ができることを、通常は完治とは言わず、寛解(かんかい)と言うそうです。

 寛解とは、病気による症状が好転または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を指します。
 そのため、完治するのはなかなか難しい病気ではないかと考えられます。

 しかし、中には『うつ病は必ず治る病気』で適切な治療を受ければ半年〜1年で完治すると言う人も多くいます。
 その人たちが口を揃えて言うことは、適切な治療とは休養薬物療法ということです。

 私の場合、『休養せず、薬物療法のみだから治らないのか?』とも考えましたが、休養をとったらとったでより暗い気持ちでいる時間が増えたり、自分を責めたりで逆効果になりそうで怖くてできませんでした。

 こう言うと元も子もありませんが、完治するかしないかは結局人によって違うのでは?、と思ってしまいます。

 私は精神的に弱い上にひねくれ者なので、自信満々に『うつ病は治る!』『この治療を受ければ大丈夫!』などと言われると逆に胡散臭く感じてしまい、そういったことは結局、病気になった人間の気持ちがわからない健常者の綺麗事だと感じてしまいます。

どうなれば治ったと言えるのか?

落ち込む男性のイラスト

 うつ病が完治した状態とは、日常生活において症状をほとんど意識しなくなり、自分が病気であったことを忘れてしまえるくらいの状態だそうです。

 しかし、うつ病は再発しやすい病気であるため、場合によっては完治した後も再発予防のためにしばらくは薬物治療を続ける必要があるそうです。
 その場合は薬を飲んでいるからといって、治っていないことにはなりません。

 こうして書いていると、自分には『完治』という状態がとてつもなく困難な道のりに思えてきます。
 現在の私は安定しているとはいえ、常に自分が病気であることを忘れたことはないですし、普段も自身の症状を意識してしまいます。

 私は失恋がきっかけとなり、うつ病となりました。
 失恋した女性とお付き合いしていた頃、私はそれまでの人生で初めて『生まれて良かった』と思えるようになりました。

 しかし、失恋してしまったことによりその思いが逆転し、『こんな思いをするならば生まれてこなければよかった』と思うようになりました。

 一般的にはそういった経験を通じて成長していくものなのでしょうが、私の場合はそのままネガティブな感情に飲み込まれ、うつ病となってしまいました。

 私にとってうつ病が完治した状態とは、以前のように『生まれて良かった』と思えるようになることなのですが、そう思うことができずにズルズルと年月だけが経っています。

今の自分の状態は

カウンセリングを受ける男性のイラスト

 現在の私は月に一度心療内科に通い、簡単なカウンセリングを受け、抗うつ薬と睡眠薬(現在私が飲んでいるのはデュロキセチンとデエビゴという薬です)を処方してもらっています。

 うつ気分自体は安定していますが、睡眠状態は不安定で夜間覚醒が頻回な日もあります。
 一度、眠剤を飲まない日がありましたが、その日は結局眠ることができず、自分は不眠症であると改めて自覚させられました。

 とは言え、私は現在幸せです。
 一時期はギクシャクしたとはいえ現在は夫婦仲は良好ですし、娘が可愛く、子育ても楽しく感じられるようになりました。
 日常生活において大きな問題に直面することもなく、日々順調に過ごせています。

 しかし、以前のように死にたいとは思わなくなりましたが、特に生きたいとも思えないのです。

 家庭をもつ人間として無責任極まり無いのですが、苦しまず楽に死ねるのなら、別に今日にでも死んでも良いと思ってしまいます。

 幸せだと感じているはずなのに、なぜか未だに『生まれて良かった』と思うことができず、毎日布団にい入る度に『このまま死ねたらなぁ』と考えてしまうのです。

 日々、自分も含めて周囲の状況は変化していきます。
 私は、今の状況や環境が変わっていくことが怖いのです。

 そんな気持ちや考えを表に出さないよう、日々を注意しながら生活しています。

 客観的に自分を見ると、無いものねだりの贅沢で非道い人間だと思います。

今後について

 改めて自身の今後について考えても、うつ病が完治した自分の姿を想像することができません。
 どうすれば完治に向かうのかもわかりません。
今の私に出来ることは、大事な家族に迷惑をかけないよう治療を続けながら誤魔化しつつも現在の生活を継続していくことです。

 まだまだ将来への不安も拭えないですし、いつまた『生まれて良かった』と思えるか分かりませんが、再び自死を選ばないよう自分の周囲をしっかりと見渡して生きていけたらと思います。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

記事を読んでくれたことに対する感謝を表すイラスト
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サンタ

41歳の作業療法士(職歴16年) 趣味:猫とゴロゴロ/海釣り/好きなバンドのライブ参戦 25歳の時、失恋がきっかけでうつ病に。 39歳の時、気胸にて肺の部分切除。直後にラムゼイ・ハント症候群にて左の顔面麻痺出現。手術するも後遺症が残る。 うつ病をごまかしながらの生活や仕事、病気の後遺症などについて書いていきたいと思います。

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